花に詳しくなって将来は花屋やフラワー関連で活躍!

将来就きたい職業ランキングで10年も20年もベスト2~ベスト4の地位をキープしている花屋。最近ではフラワーギフトの種類も増え、業界は活性化ムード。フラワーボックスデザイナーで起業する女性も増えています。そこでこのページでは花関連の情報を集めて、少しでもあなたの将来の夢へのお役立ちになればと願っています。
将来就きたい職業ランキング、花屋は定位置の2~4位

出勤途中に通りがかる花屋の光景やそこから流れてくる香りには癒やされる人が多い。花を相手に働く店員の姿はどこか健気で、みていると自分もせめて花に関係する職業に就けば良かったという女子はけっこう多いともいう。
日本の繊維産業を引っ張ってきた大手のマテリアルメーカーが行なったアンケート調査によると、「女性が将来なりたい即業のランキング」で、花屋は10年以上も2位・3位4位といったベスト3圏内をキープしています。ちなみに同社が行なった同じアンケート調査の10年前と15年前が2位、3年前が3位。
昨年と今年(2017・2018年)も4位にランクインとなっています。1つの職業がこれだけ長期にわたって憧れでありつづけるのは珍しいことで、モデルや芸能人、ファッションデザイナーなどとは違って、花屋は努力さえすれば誰にでも手が届く身近な職業。そういうポジショニングに花屋がありつづけることも不思議です。
なぜこのような話をするかというと、最近では花屋でなくても花に関連した会社に就職したり自ら起業してフラワーボックスの工房やフラワーギフトの会社を立ち上げたりする人が増えているからです。
バブル経済の崩壊やリーマンショックなどで、景気に暗雲が立ちこめていた一時期は、“花と生活”に距離感のようなものができた時代もありましたが、現在ではこのような動きもあってか、花はふたたび“私たちの身近な存在という地位”を取り戻すまでになりました。
そこでこのサイトでは、花屋への就職やフラワーデザイナー、フラワーボックス制作などのクリエーターをめざしたい人、あるいはそこまで明確でなくても、フラワーギフトの種類や現状のあり方に興味のある方などに向け、花に関する情報をいろいろと集めてみることにしました。何かのとき、役立てていただければと思います。
誰からも喜ばれるフラワーギフト。プロたちのステージ

ネットショッピングのサイトでも、ここ数年フラワーギフトを利用する人の数が増えて、種類も豊富、おしゃれなフラワーボックスも数多くみられるようになりました。こういう世界に関わる人は、ほんとうはフラワーデザイナー(フローラリスト)やアレンジメントをめざしていたり、花屋への就職を考えていたりした人たちです。
もちろんその道にすすんで現役でバリバリ活躍し、副業としてフラワーボックスの制作を手がけている人もいます。デザインセンスとキャリアがあれば、仕事として無限大に広げていけるのがクリエーターと名の付く職業の特権です。すでに“フラワーボックスデザイナー”という肩書きで起業・開業している人もいます。
花は私たちの生活の中にあって、誰でも触れたり楽しんだりできるもの。だから自分にだってその気があればいつだってデザイナーになれる、独立開業だって2年もあればスタートラインにつける~。もしかしてあなたはそんなふうに簡単に考えていませんか。実は花の世界は驚くほど幅広く、奥が深いのです。
フラワーデザイナーの専門学校で基礎知識と実技を学んで、技能五輪などのコンテストで賞を獲得して、花屋に就職して花の特性や仕入れ~流通、経営学のイロハを学んで~。それからさらに自分で道を開いて、西洋のフラワーデザインと日本の生け花の世界の分岐点で、新たな世界を切り開いた人もいます。
そうした道をたどらないとデザイナーになれないと言っているのではなく、最初の一歩としては花の基本、フラワーギフトの種類やスタイルを知ることからはじめましょうというのがこのサイトからの提案の1つです。花は身近だから学んでいる人も多い、競争相手もそれだけ多い。何を知って、どう役立てていくかが大事です。
フラワーギフトの種類は、基本4つのジャンルで構成

フラワーギフトには、いま現在4つのジャンルがあります。自宅に飾るための花束とは違って、デザイナーの個性や芸術性がとことん追求できることから、プロのデザイナーが自らの腕を磨く場所として、これ以上のステージはありません。またフラワーギフトをギフトとして購入する人も贈り物として受け取る人も、プロの気づかいと細やかな技術に触れることで、喜びをいっそう大きなものにできます。
- 01.生花
- 02.プリザーブドフラワー
- 03.アーティフィシャルフラワー(造花)
- 04.ドライフラワー
01.<生花> 鮮度と見立ての良さで高い満足度を獲得
生花とは生きた花を切って見立てを良くし、1つにまとめたものを指します。生花には日本の伝統として長く培われてきた切花と、西洋のフラワーデザインから生まれた切り花の2通りがあります。
フラワーギフトとして花屋やインターネットショッピングで扱われているものは、西洋のフラワーデザインがベースになっています。花束としてデザインされ商品化された複数の種類があるほか、店頭などではオリジナルのアレンジ面とを施してもらって贈ることもできます。
花屋で働きたい人のポイント
花屋の店員の腕の見せ所は、客の要望に応えて最適な花をコーディネイトする感覚と知識、それに束ねて見栄え良く整える技術、ラッピングテクニックの3点です。
花屋で別売されているバスケットやカゴ、特殊なラッピング資材を使って、贈る先の人に特別な思いを込めたい客も来店します。
来店客のニーズを瞬時に見極めアドバイスして、満足度の高い商品に仕上げる俊敏性・感覚が問われます。
客のオーダーから花をコーディネイトしてラッピングを終えるまで、わずか3分~5分程度の時間しかありません。客前で手際よく整えていく見せ場でもあります。
一流になれば、その間にセールストークを行なって、客単価を上げるためのやりとりを行ないます。満足度をいかに増幅させるか、キャリアの成せるワザです。
02.<プリザーブドフラワー> 色鮮やかで長持ちする花束
プリザーブドフラワーとは新鮮な生花を特殊な液に漬け、その後、花を取り出して乾燥するなどのプロセスを経て人工的に作り出した花・花束のことです。1991年にフランスの会社が考案したもので、フローラルデザイナー(フラワーデザイナー)が利用しはじめたことで一気に広がりました。
特徴はその状態が長持ちすること。環境さえ整えれば1年でも平気とされています。ドライフラワーとは異なり、色鮮やかなまま生け捕りにできるような感覚があることから、贈り物やイベント用として人気を集めています。
また家庭でも比較的簡単につくれることから、そのクラフトの面白さにハマって、プロのデザイナーになる人も多くいます。花粉アレルギーの心配がないのも大きな特徴で、病院への見舞い花、結婚式場でのウェディングブーケなど、人が多く集まるところでの利用も気兼ねなく考えられます。
花のプロとしてどう関わるか、創作と販売のポイント
寿命が長いので、贈答用として長く飾ってもらえる代わりに、プロとしてのコーディネイト力、デザインセンスが印象に残ってしまう商品です。
普通の花束と比較すると高額ですが、高額なものをさらにグレードアップさせて見栄え良くハイグレードに仕立てるのが腕の見せ所。バスケットやカゴ、ラッピング資材を使った演出力が商品単価をアップさせます。
家庭で素人がつくるプリザーブドフラワーと圧倒的な違いを見せられるか、プロにしかできないワザを習得し開発することが大事です。
03.<アーティフィシャルフラワー/造花> 芸術性をいかんなく発揮
アーティフィシャルフラワーとは、生花をホンモノそっくりに再現したもので、昔は造花などと言われてきました。作りものではあっても、その精緻な出来映えは見事で、作り手であるデザイナーの個性や心づかいを余すところなく取り入れられるのがメリットです。
この数年で日本や欧米各国でも再燃の動きがあり、展示会なども多く開催されるようになりました。ポリエステルやポリエチレンなどの素材を使って巧みに造形・着色し仕上げていきます。人工的に作られているため、枯れることがない、劣化しにくく耐久性が良い、デザイン性・芸術性を贈る人のために発揮できるのが人気の理由です。
アーティフィシャルフラワープロ創作活動のポイント
ベーシックな花材から自分で編み出した素材まで、独自の技法も含めて、創作活動に必要な探究をつねに行なっています。
アーティフィシャルフラワーは古くからあるフラワーデザインの分野で、プロ・アマ問わず創作者の数が多い。自身の技量を磨き、どう個性化するかがポイント。
造花とはいえ、生花に精通していなければリアルな再現性を追求することはできない。まず花の基本をマスターするところからスタートしましょう。
アーティフィシャルフラワーだけで生計を立てるのはむずかしいため、フラワーデザインに関連した多くの肩書きをもち活躍の舞台を広げています。
枯れないことで長く飾ってもらえますが、そのぶん、作家としての技量などが細かく見られてしまうのでコーディネイトを含めた総合的な力が必要です。
04.<ドライフラワー> リースやスワッグで身近でも独創性を楽しむ
ドライフラワーとは、草花を乾燥させてつくった作品のことで、古くから愛されてきたジャンルの1つ。野山に咲く草花を摘んできて、花を逆さまに吊るしおくだけというシンプルな技法は、プロ・アマに関係なく誰にでも楽しめる世界です。
部屋の中の風通しのいい場所に吊しておくだけで、数日後には自然とドライフラワーができあがっています。ドライフラワーとしてプレゼントされることは少なく、むしろ生花をプレゼントされ、それを少しでも長く楽しみたいという思いから、贈ってもらった人がドライフラワーに仕立てるケースがほとんどです。
ドライフラワーで活躍するプロたち 活動のポイント
ドライフラワーがギフトとしてやり取りされるのは、記念日などに贈るリースやクリスマスツリーなど。限定的なシーンに集中するため、ドライフラワーだけで生計を立てるのはむずかしいかもしれません。
ドライフラワーを愛する人の数は多く、家庭の主婦の人気も高いため、ドライフラワー教室などを開催すれば、毎回定員オーバーになるほどの盛況ぶりをみせるところも少なくありません。
ドイツ語で壁飾りという意味の「スワッグ」は、ヨーロッパを中心に広まったドライフラワーを楽しむ形式の1つ。リースと並んで日本でも定番化しつつあります。プロのあいだではこのスワッグに魅せられて専門店を開く人も。
身近にある小さい枝をまとめてミニスワッグを作ることもできるなど、同じスワッグでも形式や新たな草花の組み合わせを提案するなどして、独自の分野を切り開いているプロも大勢います。
開店祝いの花 スタンドフラワーの使われ方

スタンドフラワーは、お店が開店したりすると、必ずと言って良いほど店頭に飾られる花です。お店の前にこのスタンド花があると、それだけで華やかになり祝福ムードでいっぱいになります。
行き交う人の注目を浴びて、ついつい入ってみたくなり足を向ける人も少なくありません。スタンド花は、店先の華やいだ雰囲気を作り出すのと同時に、集客効果を高める大切な存在でもあります。
このスタンド花にも作り方のセオリーがあります。またお店の業態や種別によってあしらう花の種類を変えたり、店舗の大きさによってスタンド花の大きさ、本数などに配慮を凝らしたりと、プロならではの技量が問われます。
最近ではインターネットでの受注~配達、配達後の記念写真サービス、配信写真サービスまでを行なっている通販サイトもあります。さまざまなサービスが付加されてはいますが、スタンド花をどう魅せるかはプロの腕次第です。
開店祝い スタンド花の相場には幅がある
お祝い花であるスタンド花で重要なのは、贈る人と先様との関係によってそれぞれ相場があり、高すぎても低すぎてもいけないという点です。低ければ相手を見下したようなメッセージになってしまうし、高すぎれば恐縮させてしまいます。
よくある飲食店の開店祝いでは、相場が3万円~10万円がポピュラーなところ。開店祝いではなく、取引先の担当者の昇進を祝ったり新しい事業の立ち上げを祝ったりするスタンド花は10万円~30万円が相場とされています。
法人企業の会社や事務所のオープン、病院・クリニック、福祉施設などのオープンであればスタンド花と一緒に、アレンジフラワーをはじめ、エントランスホールや受付、会議室などに長期間飾ってもらえる観葉植物・胡蝶蘭などもセットで贈られるケースが増えています。
スタンド花のビジネスで気をつけておきたいこと
スタンド花は開店当日の1週間前~開店前日に届けするのが慣例。ただし飲食店などでは改装工事の遅れなどから工事完了がオープンの前日になることもあります。
プレオープンやオープニングセレモニーなどがある場合は、事前に日程を聞き出しておいて、開催日程に変更はないか直前までの打ち合わせが必要。4日前~開催前日のパターンが多いようです。
スタンド花には、メッセージカード、紙札、木札(立札)を添えるのが一般的です。造花のグレードによって種類が異なります。
設置のタイミングと同時に回収の日程・見通しも立てておかなければなりません。店のオーナーやイベント主催者などと事前に打ち合わせしておきましょう。